平成27年1月23日付総務大臣通知によって作成が要請された統一的な基準による財務書類は、現在ではほぼすべての地方公共団体において作成され、各団体のホームページ等で公表が進む一方、予算編成への活用や施設マネジメントとの連携、および、固定資産台帳の公表は一部の地方公共団体に限られていると言われています。
地方公共団体においては、厳しい財政状況が続く中で、今後、人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、早急に公共施設等の全体の状況を把握し、長期的な視点をもって、更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減・平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています。
公営企業を取り巻く経営環境は、急速な人口減少等に伴うサービス需要及び料金収入の減少や施設等の老朽化に伴う更新需要の増大等により、急速に厳しさを増している中、公営企業が必要な住民サービスを将来にわたり安定的に提供していくため、平成31年1月25日付総務大臣通知では、公営企業会計の適用の更なる推進について新たなロードマップが公表され、人口3万人未満の市区町村についても、令和5年度(平成35年度)までの集中取組期間内にできる限り移行することが必要とされています。
公営企業会計の適用により、資産を含む経営状況を比較可能な形で的確に把握した上で、中長期的な視点に基づく経営戦略の策定等を通じ、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上等に取り組んでいくことが求められます。
民間資金・経営ノウハウ導入による公民連携事業(PPP/PFI)について、当社では公民連携事業計画の策定、事業者選定の支援にとどまらず、事業手法の構築、資金調達、法人設立までの事業化を支援します。事業者選定においては事業者との対話(サウンディング)にもとづく民間参画条件を調査して事業計画に反映するほか、資金調達については地域金融機関、政府金融機関からの調達に加えて、市民ファンドによる調達の支援が可能です。
自治体の保有する遊休地、統廃合により使用しなくなった施設・跡地、あるいは老朽化した施設を長寿命化、転用、新規に更新することによる、公共資産の活用計画策定を支援します。固定資産台帳、施設管理台帳と連動した公共資産全体のマネジメント計画のほか、個別の公共資産を活用した事業化の支援に取り組んでいます。
地域における既存の地場産業、産業集積のほか、新たに経済価値、雇用を生み出す起業、スタートアップまで、産業経済の活性化を支援します。事業者や起業家に対するインタビュー、アンケートにもとづく定量的な調査・分析を実施したうえで、戦略の策定、具体的な施策や施設・事業計画づくりを自治体とともにつくりあげます。当グループは、2011年から行財政・金融・公民連携の研究者・実務者が執筆する「PFM」を発行し、財政再建と資産経営をはじめとする地域活性化と社会問題解決に資する情報を提供しております。
『PFM(Public Financial Management)』2025・夏号【第19号】

『PFM(Public Financial Management)』2023・秋・冬号【第18号】
